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「大工は、誰かの思い出を増やしていく仕事だと思う」工事部課長が語る大工職への想い

Category:工事部の仕事大工職の魅力匠工房の文化

匠工房では、施工品質を向上しお客様のご要望に迅速に対応できるように、社員大工を採用しています。今回は、工事部の課長であるAさんにインタビュー。工事部の理念づくりや若手社員の育成に力を入れてきたというAさんに、工事部の理念を作ることになった経緯や若手社員を育成するために大切にしていることなどについて、お話いただきました。

A.Kさん 

職種 工事部 大工
役職 課長
入社年 2012年10月

大工としての作業に加え、現場の管理業務を担当。主に材料の発注や協力会社への依頼、打ち合わせを行っている。各専門家のスケジュール調整や進捗確認をこまめに行うことで、工事の進行役を担う。自身の現場を持たない期間には若手社員や外注の大工の現場管理にも注力し、社内外のチーム全体がスムーズに業務を進められるよう尽力している。

みんなで創る工事部の“これから”

ーお時間をいただきありがとうございます。さっそくですが、工事部としての目標や理念について教えてください。

会社としての理念はもちろんあるのですが、これまで部としての理念がなかったので2024年に工事部の理念を作りました。その理念に基づいて、個人の目標を設定する方針をとっています。目標を持って取り組むことでより密度の高い仕事ができたり、新しいことに挑戦できたりすると考えているので、3ヶ月に一度のスパンで目標設定の会議を行い、理念に立ち返りつつ自分自身の目標を達成するためにどう行動していくかを考えてもらっています。

ーそもそも、なぜ理念を作ることになったのでしょうか?

一人で現場をまわるようになったときって、上司がいないので作業の進め方や想定外の出来事に対する判断も自分でしなければならないんですよ。そのときに会社の理念だけだと漠然としている部分もあるので、もっと身近に捉えられる、自分の仕事に落とし込める「部としての理念」があればいいなと思ったんです。迷ったときは理念に基づいて行動、判断できるように、という想いから理念作りが始まりました。


匠工房工事部の理念

この理念は、部のみんなで作ったんです。これらを主に理念として、具体的にどんな行動をするかというところまで考えました。たとえば「良い印象を与える」ために、綺麗な作業服で、初回の現場ではお客様に名刺をお渡しし、しっかり挨拶をするとか。

ー理念を“部のみんなで”作ることになったのは、何かきっかけがあったのですか?

最初は課長である私と部長だけで作ろうとしていました。私たちが勝手に思い描いている工事部のイメージがあって、それに基づいて若手社員に「やらせていく」ような理念を考えていたんです。

でもそれだとやっぱりどこかで壁ができてしまったりとか、怖がられてしまって話せなくなったりとか、よくない空気が生まれていることに気付いたんです。それで、全員でやっていこう、工事部全員で作っていこうということにしました。職人の仕事は上の人の力が強く、上の指示は絶対というスタイルが多いんです。だから私たちは、そのスタイルを変えていきたいという想いを持つようになりました。

ー理念をみんなで作ったことで部として変化した点はありましたか。

とにかく雰囲気が変わりましたね。笑うことが多くなったし、会議でも積極的に話してくれるようになりました。

社員の想いを尊重すること

ー新入社員の育成について現在はどのようなことに力を入れていますか?

1年間の教育カリキュラムを作り、月単位で業務習得ができていく仕組みを作っています

人によって得手、不得手があると思うので全員に適したスピード感ではないかもしれないですが、この業務はだいたいこの期間にできるようになっていくかな、というのを基準にスキル習得の目安を設定していますね。

実はこのカリキュラムも、工事部のみんなで作っているものなんです。私と部長だけで作るのではなくて、若手の社員にも見てもらって「これはちょっとハードルが高いかもしれないです!」と意見をもらったり、反対に「この時期までならここまでできるんじゃないですか」と言ってもらったりしています。若手社員に見てもらうことで会話も増えましたし、若手社員の様子や彼らがどこまでできるのかをより正確に把握できたという点で、すごく効果があったかなと思っています。

ー若手社員の育成のために、日々どのようなサポートを行っていますか?

個人によって必要なアプローチは変わってくるので、まず最初はこまめにコミュニケーションをとって、その子に合ったサポートは何かを探りながら、過ごしていますね。

私の場合は面談の場よりも現場の中でコミュニケーションをとることが多いです。現場に行って、お昼ご飯を一緒に食べたり、休憩時間にコーヒーを飲みながら話したりとか・・・彼は現場に早く行きたいんだ、彼はまず現場に慣れたいんだ、と、人それぞれの違った想いがあったりするので、それを会話の中から掴んでいます

ー社員の成長を後押しするために気をつけていることは何ですか?

仕事のモチベーションを保つのに必要なのは、大工になろうと思った最初の想いだと思うんです。だから、新入社員が入社するときに「なんで大工になろうと思ったの?」と聞くようにしていて。みんなそれぞれ「こんな大工さんになりたい」とか「こんな家を建てたい」とか夢を持って入社してきてくれているので、その一人ひとりの想いを尊重することを大切にしていますね。ベテランの社員が「こうしなさい、ああしなさい」と言うよりも、みんながのびのびと成長していってくれて、その中でできることが自然と増えていく方がいいのかなと思っているので。

それから、楽しくものづくりに取り組んでもらえるように、前向きな声がけを心がけていますね。何かを仕上げた際には、「すごい!よくできたなあ」、「めっちゃ綺麗やん」と極力言うようにして、やりがいを感じてもらうように心がけています。

ー品質やクオリティを保つために、どのような取り組みをしていますか?

現場で一緒に作業しながら教えていくのもそうなんですけど、工事部の会議で失敗しやすい作業をあげて「ここの作業はこういうやり方の方が失敗しにくいよ」というコツを教えて、やり方を統一していくようにしています。

ー教育面で今後強化していきたい取り組みはありますか?

今作っているカリキュラムをどんどん活用していきたいと思っています。これを浸透させて、今後若手の社員が新卒のOJT担当になるときにもこのカリキュラムを利用してスムーズに教育できればいいなと思います。最初はおそらく何から教えたらいいんだろうって悩むと思うので、このカリキュラムをしっかり作って、次の代につなげていきたいです。

思い出を重ねる場所を作る仕事だから

ーでは、Aさんご自身についてお聞きします。大工を目指したきっかけは何でしたか?

父が大工で、私が小学生のときに家の近くに父の作業する現場があったんです。初めてそこに行ったときはまだ空き地で「ここに家が建つんだよ」と教えてくれて。工事中の現場に連れていってもらったこともありました。作業をする父を見て、最初は埃っぽくてすごく嫌だったのですが、しばらくしたら大きくて綺麗な家ができていて・・・空き地からこんなに立派な家ができたというのがすごく衝撃的で、そこからずっと大工になりたいと思っていました。私にとっての父がそうであったように、自分の子どもが自慢したくなるような大工でありたいと思っています。

ー大工という仕事のやりがいは何だと思いますか?

自分が作った家、リフォームをした家の前を久しぶりに通るとき、自分がこの家を作ったんだなって思い返せるのがやりがいですね。それが先の世代までどんどん残っていくというのが大工という仕事の魅力だと思います。

それから、自分が作業して家を建てているという点も大きいですね。施工管理や営業も家づくりに携われるけれど、手を動かすのは大工だから。自分自身が手を動かして、汗水流して、家を作っていくっていうのは、大工ならではの仕事であり、やりがい。自分が作業したことで家ができていく。少しずつできていく課程を目の前で感じられるのが、いいところだと思います。だからこそ、作業が終わって仕上がったときに「すごい」とか「ありがとう」と言ってもらえたときの喜びはひとしおです。

家は何十年と残っていくもので、思い出が増えていくものでもある。自分の建てた家でこの人たちが思い出を作っていくんだって思うとやっぱり嬉しいですよね。

ー匠工房の工事部で働くことの魅力は何だと思いますか?

休みがしっかりとれて、収入も安定しているところ、社会保険も完備されているところです。また、大工だけでなく水道や電気などの他の業種にもチャレンジできる環境があるので、さまざまなタイプの大工を目指せるのも匠工房ならではの特徴。ベースは”大工”だけど、基本を身に付けられたらプラスアルファで電気工事ができる大工、水道工事ができる大工を目指したりとか、現場監督ができる大工を目指したり・・・いろんなチャレンジができるのが魅力だと思います。

もちろんそういった挑戦ができるように研修も用意されていますし、「チャレンジしたい社員がいたら教えていただけますか」と協力会社さんにもお願いしてあるので、チャレンジのための教育リソースもあるんですよ。

ー大工という職業を「こういう職業にしていきたい」という想いはありますか?

大工って、でっかい金槌もってタオル巻いてる、気難しいおっちゃんのイメージがあるのかなって思うんですけど、それを「かっこいい」に変えていきたいです。かっこよくて、建築業界の中心に立てるような存在にしていきたいですよね。

昔は大工さんが主に現場の管理をしていたので、現場監督の仕事をなくすくらいの勢いで大工の存在価値を上げていって、コミュニケーション力のある大工、全体を見ることができる大工を増やしていきたいという想いがあります。

ー大工の仕事を目指す上で、学生時代にやっておくと良いことはありますか?

ものづくりを楽しんだり、どんな大工さんになりたいか、どんな家を建てたいとか夢を持ってきてほしい。それだけで、最初のやる気が違うと思うので。
働いているうちに、マンネリ化っていうのは絶対出てくると思うんです。そこからまた頑張ろうと思うには最初の想いが大切だと思います。「入社する前は、こういう家を建てたいって話してたよな〜」って思い出したら、初心に戻れるはずだから。

私もモチベーションが停滞したことがあるのですが、小学校の思い出や父に連れていってもらった現場の感動を思い出したりすることで今まで続けてこれたので、想いを持つことは大切だと思いますね。

ーAさんの個人的な目標を教えてください!

今の匠工房は「営業が強い会社」というイメージがあると思うんですけど、工事部の人数をもっと増やして施工の面でも有名になって、大きな会社にしていきたいです。そのためにもまずは、今いる後輩たちを大事にしようという想いで日々取り組んでいます。匠工房で長く一緒に働いてくれたら嬉しいです。

大工職若手社員のインタビュー記事はこちら
▶︎大工職若手社員インタビュー前編
▶︎大工職若手社員インタビュー後編

工事部部長インタビューはこちら
▶︎「単純作業の繰り返しではないからこそ、難しくて楽しい」工事部部長が語る大工職の魅力

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