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【社員座談会】お客様の夢と想いをカタチにする。店舗事業部の社員に聞いた店舗づくりのこと(前編)

Category:匠工房の文化店舗デザインの仕事

匠工房では、住まいづくりだけでなくお店づくりのサポートも行っています。今回は店舗事業部に所属する3名の方にお集まりいただき、お店づくりのサポートを担う「テナント工房(※)」についてお話いただきました。前編では、事業内容や具体的な仕事の流れをご紹介します!

テナント工房とは・・・匠工房の店舗づくり部門を担い、経営者、オーナー向けに店舗のデザイン・設計・施工を手掛ける。

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お話を伺った人

H.Cさん

所属:店舗事業部
職種:営業
役職:副主任
入社:2021年(中途入社)

商業高校を卒業して京都のバス会社に入社しバスガイドとして勤務。その後滋賀県に戻りブライダルプランナーに。将来のライフステージやキャリアの継続を考えるようになり、一から何かを創り上げることに携われる仕事を探していたところ、テナント工房に出会い入社を決める。

Y.Tさん

所属:店舗事業部
職種:設計
入社:2021年(中途入社)

建築関係の専門学校で資格を取得後、関東の住宅メーカーに入社。家庭の事情で地元の滋賀県に戻ることになったため、地域密着の会社を探していたところ匠工房に出会い、リフォームの事業に力を入れている匠工房に興味を持ち、住宅設計と店舗設計の職場体験を経て、店舗事業部の設計スタッフとして入社。

A.Yさん

所属:店舗事業部
職種:生産支援
入社:2019年(中途入社)

大学卒業後はアパレル企業でセールススタッフとして勤務。ものづくり好きが転じてもともと興味のあった建築業界を志し、未経験でテナント工房のスタッフとして入社。店舗事業部で施工管理を3年ほど経験した後、家庭の事情で一時退職。2023年に生産支援として再度入社。

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ー本日はお集まりいただきありがとうございます。さっそくですが、自己紹介も兼ねて皆さんが今されているお仕事の内容を教えてください。

H.Cさん (営業):私は営業担当としてお客様とのやりとりや工事中の現場管理を行っています。お問い合わせいただいたお客様へご連絡をし、プラン検討のお打ち合わせをセッティングします。ご提案は基本的に設計担当が行いますが、現地調査の段階からは私もパートナーとして参加し、お打ち合わせ、お見積もりの作成、着工の段取り、現場管理などを行っていきます。ありがたいことにお客様が増えていることもあり、最近は以前よりも事務所での見積もり作成や工事の発注、工事依頼のための資料作成業務が多くなってきています。

プランが確定したあとは各協力会社さんに見積もりを依頼し、それらをもとに作ったお見積書をお客様に提出し、変更があった場合にはそれを修正します。これを何度か繰り返し、設計と一緒にお客様の希望する内容とお見積もりの金額を適正に近づけていきます。契約を結び、着工したら現場の管理も担当しています。設計の方や職人さんと連携を取りながら、スケジュール、プラン通りになっているかなどの確認作業を都度行います。

Y.Tさん(設計) :僕は設計として、基本的な設計業務、たとえば図面の作成やマテリアル選定、イメージパース(※)の作成依頼だけでなく、見積もりの作成やアフターサポートも行っています。

マテリアル選定というのは、壁紙や床材などの素材選びのこと。A4サイズのサンプルを見ていただき、実際に手に取りながら選んでもらいます。そのサンプルを集めるのも僕たちの役割ですね。イメージパースは、生産支援のメンバーやパース制作会社に依頼して作っていただいているんです。そのため、イメージパースを作るためのベースとなる平面図や指示書を作るのも、設計の仕事です。

「設計」といっても、テナント工房の場合は仕事の線引きがないんです。事務所にいてずっと図面を描いているわけではなくて、お客様からのお問い合わせがあればヒアリングを行った上で自分の考えたプランをプレゼンしたり、現場の確認や職人さんへの指示出しを行ったりしています。営業のお仕事に近い部分もありますね。予算管理や現場の管理、装飾の確認、プレゼンを営業の方とバディを組んで行っています。

※イメージパース・・・素材やデザインの平面図を作った後により具体的な完成イメージを描けるようにCGで立体的に作る設計図のこと。

A.Yさん(生産支援):私は、設計と営業の方の業務をサポートする役割が多いです。まずYさんのお話にあったように、イメージパースの作成をしています。
 
平面図だけでは完成する店舗がイメージしづらいです。そのため、専用ソフトで立体形を製作し、完成に近い形を見ていただくことで、お客様のアイデアやご要望が浮かびやすくなるよう3Dパース製作を通してお店づくりをお手伝いしています。

また、営業のアシスタント業務として、近頃増えてきている発注業務や調整業務などの事務作業もお手伝いしています。営業さんに打ち合わせで得た内容を共有してもらって、それをもとに各業務の調整や段取りをしています。

店舗づくりを通して、誰かの新たな一歩を支える

ーでは、店舗事業部の事業内容について教えてください。

A.Yさん(生産支援):私たちの事業を一言で言うなら「経営者さんや店舗オーナーさんのサポート役」です。お店をこれから開業される方、すでに開業されている方をサポートしながら一緒にお店づくりをしていきます。

初めて開業する方の場合は、経営されるお店の業態などをヒアリングした上で事業計画や資金計画のアドバイスをしたり、物件探しのお手伝いをしたり・・・店づくりを0からお手伝いしていますね。協力いただいている不動産会社さんと一緒に物件を探すこともあります。

Y.Tさん(設計) :店舗を立ち上げたご経験のある方や2店舗目のご依頼の場合は、設計から入ることが多いですよね。

A.Yさん(生産支援):設計してお店の内装を作り、引渡しまで行いお客様のお店がオープンしたあとも、修繕などのアフターサポートをさせていただいています。

ー店舗事業部で店舗ができるまでの流れを具体的に教えてください。

Y.Tさん(設計) :言葉で説明するだけではわかりにくいと思いますので、図に沿って説明させていただきますね。


1:無料相談

A.Yさん(生産支援):HP、SNS経由でいただいたお問い合わせに対して、経験豊富な営業マンや設計担当が相談会という形でヒアリングをしつつ、不安や疑問を解消していきます。

2:コンセプト作成・物件選定

Y.Tさん(設計) :お問い合わせいただいたお客様の物件が決まっている場合は、そのまま現地確認を行います。美容室など特定の業態では、お客様の想定する物件の給水設備などが適していない場合があり、その場合は別の物件を提案することもあります。もちろんお問い合わせ時に物件が決まっていない方の物件探しもサポートしています。

物件が決まったら現地調査を行い、お客様のご要望を反映させたデザインのコンセプトを設計します。ご希望の物件に最適なデザインの方向性を考え、プレゼンや提案を行っていますね。
現地の寸法を測った後は一度社内に持ち帰り、お客様のスケジュールやオープン日を考慮して、営業メンバーと共に打ち合わせの計画や工事の開始・引き渡し日程を検討します。

3:設計プランニング

Y.Tさん(設計) :業種・業態の調査を行った上で、プランやコンセプトを、お客様のご要望や想いを深掘りしながら固めていきます。
設計の初期段階では、お客様のイメージを一緒に探る作業を行います。ベンチマークのお店(※)やイメージ写真、参考になるデザインをもとに社内でキックオフミーティングを実施し、プランニングを進めます。
営業が単独で対応するのではなく、基本的に設計とバディで動き、社内ミーティングを頻繁に行うのは、弊社の特徴といえるかもしれないですね。他の事業部と比較しても打ち合わせが多いと思います。
プランが決まったら、より完成をイメージしていただけるよう店舗を再現した3Dのイメージパースを作成します。さらに、使用する壁紙や床材を実際に見て触れていただくための実物サンプルを用意し、細かい色味や素材を一緒に決めていきます。

※ベンチマークのお店・・・経営において、自店の売上や利益を伸ばす際に目標とする店舗のこと

テナント工房で実際に作成したイメージパース。その他の事例はこちらをご覧ください。

4:お見積もり

H.Cさん(営業) :お見積もりは初回のプランが決定した後に提出することが多いですが、序盤の段階では概算で提出しています。

それぞれのお客様の開業時期から逆算したスケジュールを組んだ上で、お客様のご希望を盛り込んだプランのご提案、お打ち合わせ、お見積もりの提出を繰り返していきます。プランの修正によって見積もりは2回目、3回目のお打ち合わせ時に変更する場合もあります。

お見積もりを出した後、ご予算が合わない場合は製作する形を変えずに材料の変更などでコストを調整する方法をご提案。お打ち合わせ期間は平均して2か月ほど。この期間に、お問い合わせからコンセプト作成、図面作成、仕様・金額の決定までを行います。

5:ご契約

H.Cさん (営業):5回ほどのお打ち合わせを経てお見積もりが確定し、契約を結びます。この際工程表も一緒に提出して、お支払い時期についての説明を行います。基本的には着工金、中間金、完工金と3回に分けたお支払いスケジュールがあるので、着工の前に着工金のお支払いをいただいたら、いよいよ施工開始です。

6:施工

H.Cさん(営業) :施工開始前に、近隣に住んでいる方にご挨拶周りをし、協力会社さんに着工図面の共有や店舗什器、設備の発注のために連絡をします。そして、工事の状況をお客様に共有しながら進行管理をしていきます。工事の規模にもよりますが、私が担当させていただくお客様の店舗改装は1~2か月間の工事を経てお引き渡しを行うことが多いです。

7:お引き渡し

H.Cさん(営業) :お引渡し前に傷や汚れがないかを営業担当、設計担当と生産支援の社員が検査します。特に問題がなければお客様にお引き渡しを行います。お引き渡し後も、お客様が気になる点を修正し、オープンに向けて最終調整をサポートします。

お引渡し後には弊社の広報活動やお客様の集客プロモーションに繋げていく一環として、完成した店舗の撮影やお店を始めるにあたって苦労されたことや内装工事の打ち合わせ、工事中の印象に残っていることについてお話を伺うためのお時間をいただくことがあります。その後もちょっとした困りごとが起きたときの対処など、お客様にお会いする機会が何度かありますね。

Y.Tさん(設計) :プロが撮影を行い、完成した店舗を地域のネット記事やフリーペーパーに無償掲載することで集客のプロモーションも行っています。アフターサポートの一環ですね。

ーテナント工房はお引渡し後のアフターサポートに力を入れているとのことですが、具体的にどのような取り組みをされていますか?

A.Yさん(生産支援):アフターサポートについては、大きく3つのサービスに分かれています。

まず1つ目は、工事・お引渡しが完了したお客様専用の窓口をご用意していることです。開業後、店舗営業中に発生したトラブルなどにすぐ対応できるようLINEを活用した専用窓口を開設。お客様からの連絡を受けて、迅速な対応や応急処置ができる体制を整えています。 

2つ目は、お客様の開業の周年祝いとしてお花を贈るバースデーサービスです。担当の営業マンが直接お店を訪れ、工事契約でご利用いただける割引クーポン付きのバースデーカードを手渡ししながら、現在の状態やお困りごとはないか、ヒアリングを行っています。

3つ目は、集客サポート。開業されたお客様の集客をサポートするため、提携先と連携して、GoogleマップのMEO対策や店舗のホームページ、広告物制作を行っています。GoogleマップのMEO対策については無料で、ホームページ制作や広告物の作成については、お客様と協力会社さんを繋いでいますね。

アフターサポートがあることでお客様に安心してお店づくりをお任せしていただけますし、お客様と永続的な関係を築いていけると思っています。

お客様一人ひとりと向き合いながら、お客様の想いをカタチに

ー住宅の建築と店舗の建築で、仕事内容に違いはありますか。またそれはどのような違いですか?

Y.Tさん(設計) :BtoB というところが一番の違いだと思います。店舗の設計においては、非日常的な空間を提案することが多いです。住宅を作るときは、生活動線や日常を豊かにするための提案が大切になります。一方で店舗の場合は、お客様のお店を繁盛店にするためにはどういった空間、コンセプトにするのかというところが大切になってくる。

H.Cさん(営業) :お客様のお店のコンセプトに合わせて作るので、店舗のデザインは非日常的なものが多くなりますね。お客様の事業成功や繁盛店にするということに重きをおいて考える必要がある、というところが一番違うところだと思います。

Y.Tさん(設計) :たとえば歯科医院だったらキッズルームを作るとかね。お客様のこだわり、コンセプトに合わせて作っていきますね。特に新規で開業される方はコンセプトがふわっとしていることもあります。そういった場合には、0からコンセプトを定めるお手伝いもしていますね。コンセプトがあることで、作り手もオーナーさんもブレずにお店を作っていけるので。

お店づくりは集客が関わってくるため、人が来たくなるお店を作らないといけないんですよ。だから、コンセプト起点の、こだわったデザインになることが多いです。

(後編へつづく)

後編では、テナント工房ならではの強みや、社員の皆さんのお仕事に関するエピソード、店舗づくりへの想いについてお伺いしています。お楽しみに!

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