店舗デザインの仕事内容を紹介!なるにはどうすればいい?
Category:店舗デザインの仕事
自分のスキルを形にできる店舗デザインの仕事は、とても魅力的なものです。しかし、店舗デザインの仕事内容は幅広いため、どこまでが店舗デザイナーの仕事なのかわかりづらいところがあります。
そこで今回は、店舗デザインの仕事内容について紹介します。また、店舗デザイナーになるための方法や、取得をおすすめする資格についても解説しています。
店舗デザインの仕事内容
店舗デザインとは店舗のトータル設計のことです。店舗デザインの仕事内容は幅広く、内装から外装、さらに家具選びにいたるまでのトータルコーディネートと、ロゴや看板のデザインなどのクリエイティブな仕事まであります。
トータルコーディネート
基本となる店舗デザインの仕事は、内装から外装までのトータルコーディネートです。クライアントからのヒアリングをもとに、要望やコンセプトに合わせて内装と外装をデザインします。クライアントに提案するために、スケッチや3Dパースで具体化し、プレゼンテーションします。
また、店舗デザイナーはデザインした店舗に合わせて、家具選びやレイアウトも行います。店舗のデザインを際立たせるために、空間もコーディネートするのが店舗デザイナーです。
店舗デザインはおしゃれな見た目も重要ですが、店舗経営の目的が達成できるように、お客様側の目線や快適性、スタッフの動線など、現実性を加味した設計にする必要もあります。よって、クライアントとの打ち合わせでは、店舗のコンセプトや外見的なヒアリングだけでなく、店舗運営に関する詳細なヒアリングまで行います。
ロゴや看板のデザイン
店舗デザインの仕事は店舗本体のデザインやコーディネートだけではく、要望があれば店舗の顔となるロゴも作成します。また、店舗の第一印象に大きく関わる看板やファサードの作成に携わることもあります。
店舗の細部にまで同じ店舗デザイナーが関わることでコンセプトが統一され、魅力的な空間が完成するため、細部にまでわたるデザイン制作を手掛けることも珍しくありません。
店舗デザイナーの年収
店舗デザイナーの収入はデザイナーによって大きく異なります。請け負う仕事量によっても変わりますが、仕事内容やスキルによって収入はさまざまです。店舗デザイナーは事務所や企業に所属している場合もあれば、独立して個人で活動している方もいます。
所属して活動している店舗デザイナーの平均的な年収は、1年目は200万円〜250万円、5年目は250万円〜600万円、10年目で400万円以上です。独立している場合は、さらに年収が高くなるケースも多くあります。
店舗デザイナーになるには
店舗デザイナーになるには、学校で勉強する方法と独学で勉強する方法があります。店舗デザイナーの勉強にどれだけ時間が取れるのか、通学できるのかなど、状況に合わせて勉強方法を決めるのがおすすめです。
専門学校で勉強する
店舗デザイナーの勉強期間がまとまってとれるなら、通学での勉強がおすすめです。通学でもより短い期間で知識を習得したいなら、専門学校で学びましょう。多くの専門学校は2年〜3年でカリキュラムが組まれているため、大学よりも早く卒業できます。
また、専門学校ではデザインだけでなく、建築の基礎など業界の専門知識を深く学ぶことが可能です。講師は建築業界や内装デザイン業界で活躍しているプロが担当することもあり、最新の指導が受けられます。卒業後すぐに業界で働きたいなら、専門学校を選びましょう。
現在ほかの仕事をしており、深く店舗デザイナーについて学びたいなら、夜間に開校している専門学校を選択しましょう。夜間であれば、仕事終わりの通学も可能です。
大学で勉強する
業界の専門知識に加えて一般の知識を得たいなら、大学がおすすめです。4年でカリキュラムが組まれているため、専門学校以上に期間が必要ですが、店舗デザイン以外の勉強も同時に学べます。現在学生の方は、店舗デザインの授業が選考できる大学を探しましょう。
大学のなかには専門学校と同じように、夜間に開講されている大学もあります。4年間仕事と両立するのは大変ですが、それだけ豊富な知識を得られます。
独学で勉強する
通学する時間の確保が難しいなら、通信講座を利用して独学で勉強しましょう。通信講座は自分の好きなタイミングで勉強ができて、専門学校や大学よりも費用が抑えられます。通信講座によっては資格取得できる講座もあるため、終了後には現場で役立つ知識と資格の両方を得ることも可能です。
また、通信講座はスケジュールを自分で立てて学べるため、忙しい人でも無理なく学べるメリットがあります。学習期間は余裕を持って設定されているため、自分のペースで勉強したい方におすすめです。
店舗デザイナーの資格
店舗デザイナーは、資格を持っておくと仕事の幅が広がります。ぜひ積極的に取得しましょう。
必ずしも必要というわけではない
店舗デザイナーになるために、資格は必ず必要ではありません。しかし、資格があると知識の証明になります。店舗デザイナーにはインテリア・建築・空間デザインそれぞれの知識が必要です。
資格取得のための勉強は、学校や独学で学んだ以上に専門的な知識が習得できるため、仕事にも大いに役立ちます。店舗デザイナーにおすすめの資格は、どれも資格難易度・合格率とともに容易ではないですが、店舗デザインに欠かせない内容ばかりです。
取得しておくとよい資格
店舗デザイナーを目指すなら、インテリアコーディネーター・インテリアプランナー・カラーコーディネーター・空間ディスプレイデザイナー・建築士の取得がおすすめです。それぞれの資格の特徴と、取得するメリットを紹介します。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、お客様からの要望をヒアリングした内容をもとに、建物内のインテリアについてのアドバイスと、空間のコーディネートが専門的にできる資格です。店舗デザイナーにおいては内装デザインにつながります。
インテリアコーディネーターの合格率は22~25%と低く、難易度は高いといえます。しかし資格を取得することで、内装で扱う建材・照明器具・壁紙・家具などに対して、幅広い知識を習得できます。
インテリアコーディネーターの資格のメリットは、業界の人脈が広がるところです。インテリアコーディネーターの資格を取得すると、社団法人インテリア産業協会が主催するセミナーや展示会の情報を入手できます。
イベントへの参加によって、仕事を得るきっかけになったり店舗デザイナー同士のネットワークを広げたりできます。
インテリアプランナー
インテリアプランナーはインテリアに関わる、企画・設計・工事監理などを専門的に行える知識を習得できる資格です。同じく内装デザインに関わる、インテリアコーディネーターと重なる分野もあります。
学科試験と設計製図試験を設けており、とくに設計製図試験合格率は22~30%ほどとなっています。
インテリアプランナーの資格のメリットは、安全面や使いやすさを重視した空間作りの視点を持てるところです。また、環境に配慮したインテリア空間の実現もサポートできるようになります。
カラーコーディネーター
東京商工会議所が実施しているカラーコーディネーターは色の性質や特性など、色彩の知識を身につけられる資格です。色の持つ効果を学べるため、店舗デザインにおいての効果的な色使いができるようになります。
試験にはスタンダードとアドバンスの2種があります。色彩の基本知識を問われるスタンダードの合格率は2023年度試験において74.3%、基本知識に加え応用的知識と技能を問われるアドバンスの同年試験合格率は48.8%でした。
カラーコーディネートの資格のメリットは、クライアントの要望や方向性に合わせて、デザインだけでなく色の使い方を提案できるところです。デザインと色の双方を効果的に取り入れることで、店舗の目指すコンセプトを実現できます。
空間ディスプレイデザイナー
空間ディスプレイデザイナーは内装デザインのなかでも、陳列の知識や色彩演出、照明技術などが習得できる資格です。店舗内の空間をいかにうまく利用して演出できるかなど、店舗運営にも関わる知識が身につきます。
合格率に関しては二級、一級のいずれも現在非公開となっていますが、2014年の結果では、二級合格率が約70%であったのに比べ、一級合格率は25%ほどでした。
空間ディスプレイデザイナーの資格のメリットは、繁盛店を目指すことを目的としたうえで、居心地のいい空間作りを専門知識と交えて的確にアドバイスできるところです。店舗デザイナーによって、経営にも関わるアドバイスができるのは、とても強みになります。
建築士
建築士は建物の設計や工事を監理し、建築のプロフェッショナルになれる、建築士法に定められた資格です。建築士の資格は、一級・二級・木造の3つの資格に分かれています。インテリアデザイナーが内装インテリアの資格に対して、建築士は外装インテリアの資格です。
建築士資格の合格率は極めて低く、10%前後の受験者しか合格に至らないというデータがあります。高難易度の試験ですが、その分、取得する恩恵が非常に大きい資格でもあります。
建築士の資格のメリットは、外装インテリアをデザイン目線だけでなく、安全面は確保されているか、実用的であるかなどを専門家目線でアドバイスできるところです。建築士は国家資格のひとつでもあるため、持っていると信頼性向上にもつながります。
店舗デザイナーに求められる能力
店舗デザイナーにはデザイン能力だけでなく、空間設計力も求められます。また、クライアントの要望を的確に形にするためのコミュニケーション能力やプレゼン能力、CGパースやスケッチの作成力も問われます。さらに、計画どおりに店舗を完成させるためのスケジュール能力も求められます。
空間設計力
店舗デザイナーとよく比較されるインテリアコーディネーターですが、両者の大きな違いのなかに、空間設計力を求められるか否かがあります。
店舗デザイナーは店舗のトータルデザインに携わるため、空間を活かすディスプレイや商品を魅力的に見せる陳列方法などの設計力も求められます。
デザイン以外にも、人の流れを考えた動線作りを利便性も考慮して設計するなど、店舗経営に直接関わるような設計力も必要不可欠です。空間設計力は、空間ディスプレイデザイナーの資格で習得できます。
デザイン力
店舗デザイナーに欠かせない能力はデザイン力です。デザイン力は店舗デザイナーを目指す基本となるため、しっかり身につけましょう。デザイン力はセンスに頼るだけでなく、専門学校や大学、もしくは通信講座を利用しての独学などで知識や技術を習得します。
業界関係者が集まるイベントや、プロから学べる講習会などにも積極的に参加するのがおすすめです。
CGパースやスケッチの作成力
クライアントからの要望を社内で円滑に共有し、職人に伝えるのも、店舗デザイナーの仕事です。いかに的確に伝えられるかは、CGパースやスケッチの作成力にかかっています。
作成力が足りないと、仕上がりイメージがクライアントと職人で異なったり、言葉では伝えにくいニュアンスが伝わらなかったりします。
コミュニケーション能力
クライアントから要望や潜在ニーズを聞き出し、職人に伝えて形にしてもらうためには、コミュニケーション能力が欠かせません。
店舗デザイナーは自分好みの店舗を作るのではなく、クライアントの要望を叶えられる店舗デザインを完成させるのが目的です。クライアントと職人双方とのコミュニケーションがしっかり取れていれば、よい店舗が完成します。
プレゼン力
一見店舗デザイナーに関係のない能力と思われがちですが、プレゼン力も店舗デザイナーには必要です。
クライアントからは、ときに難しい要望を伝えられます。クライアントにとって外せない重要な点は、店舗デザイナーが社内にてプレゼンを行い、重視したい理由を伝える必要があります。
もし、クライアントの要望がそのまま叶えられない場合でも、有効な代替え案を提示できれば、納得していただいたうえで計画を進めることも叶うでしょう。
スケジュール管理能力
店舗デザイナーの仕事は、イメージどおりの店舗が期日内に仕上がるのを見届けるまでです。そのため、店舗デザイナーにはスケジュール管理能力も求められます。建築中にイレギュラーが発生することも見越して、余裕を持ったスケジュールを組んで実行する能力が必要です。
店舗デザイナーのやりがい
店舗デザイナーは携わる工程が多いため、店舗が完成したときは大きな充実感と達成感を味わえます。店舗を形にするまでは、多くの人と関わり何度も打ち合わせを繰り返すため、多くの関係者と喜びを分かち合えるところも店舗デザイナーの魅力です。
また、来店したお客様の笑顔や働くスタッフからの感想も、とても励みになります。
店舗デザイナーと似て非なる職業に、設計士があります。こちらの記事では、設計士の仕事内容や年収、求められる能力などを解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
店舗デザイナーは店舗の外装から内装までをトータルコーディネートするのが仕事です。また、店舗の顔となるロゴや看板のデザインなど、店舗に関わる細部まで担当することもあります。
店舗デザイナーの年収は200万円〜400万円以上が平均ですが、キャリアアップを視野に入れるとさらに年収の幅は広がるため、とても夢のある仕事です。
住まいづくりやお店づくりのお手伝いをしている「株式会社匠工房」では、建築に関わる業種の採用に力を入れています。そのひとつである店舗デザイン営業や店舗デザイン設計では、店舗デザイン設計・施工のプランニング提案や現場管理を任せています。
「株式会社匠工房」が力を入れているところは、お客様を大事に思える社員とそのための環境整備育成です。そのためにも、社員がお客様のことに集中できる環境づくりを徹底しています。また、チームワークを重視しているため、新人の方でも質問しやすい環境です。
給与面では、「株式会社匠工房」は固定給制度を採用しています。また、年2回の昇給制度があり、着実にスキルアップできる体制も充実です。なぜ、固定給制度を採っているかの背景や理由については、会社説明会で詳しく説明しています。
「お客様とその家族の幸せ、協力業者とその家族の幸せ、社員とその家族の幸せ」を経営理念として掲げています。店舗デザイナーを目指している方からのエントリーをお待ちしております。